角みと丸み

冬は夏よりも物が角ばっている気がする。

言ってみれば、夏より冬の方が包丁の切れ味もいいかもしれない。


刺すような寒さという。刺すような暑さというものは聞いたことがない。

冬というものは鋭利なものなのかもしれない。


だから、影響されて存在する物も鋭利になってしまう。

毎日昇降繰り返す階段も、夏よりも角ばっている気がする。


角ばりと丸みの調和が大切だ。温かいものは丸い。

丸みばかりでもいけない。角ばりばかりでもいけない。

富士の絵

 

オフィスの窓から遠くの方を毎日眺めているが、実際にそこへは行ったことがない。
そんな場所は多いと思う。電車に乗って車窓から毎日見る場所とか、色々。

いざ、じゃあその場所へ行こうと思うと途中で壁にぶつかって、それが絵に描いた背景画だということに気付いてしまうかもしれない。

行かなければそんなことに気づけないし、行かなければ背景画でも変わりがないということだ。
実は僕の周りの世界は、僕が普段生きている道しか奥行きが無くて、そのほかはただの絵かもしれないと思うこともある。
自分の生きている世界が実はこんなにも狭いものだと気付いてしまうのだ。

揺れ

電車に乗る。揺れる。倒れそうになる。

この時、無力さを感じる。

ぶっきらぼうに人を運ぶこの鉄の箱に身体を預けなければいけないことに。