荘子

わしはな、どぶの中で遊びたわむれるのが、いちばんの望み、王侯に使えて窮屈な目に遭おうよりは、死ぬまで浪人暮らしの方がずっと愉快じゃわい。

コンロ族

僕の父は喫煙者なので、いつも換気扇の下に椅子を置いて煙草を吸っていた。父専用の椅子のようになっていた。たまに座ると、どけ、と言われたりする。今では僕も換気扇の下に椅子を置いて煙草をふかしている。僕にとって、ここ以上に落ち着く席はない。

古い木材を触っていたら、棘が刺さってしまった。小さい棘が皮膚の中に入ってしまったので、抜こうにも抜けないので諦めた。昔、足に棘が刺さったことがある。ちくちくして痛いので母親に言うと、針を取り出してきて、先端を火であぶり始めた。それを見て、…

納得

基本的に他人を納得させることよる自分を納得させることの方が難しい。何故なら一般的な理性を備えている以上、最善の道を知っているので、自分がそれに沿ってきていないことは、隠そうとも隠せないある種の事実なので。楽に生きたいなら、常に最善の努力を…

茶碗

母が陶器の茶碗にごはんを盛り、いらだちながら父の前に置くと、茶碗は割れてしまった。父が怒って、その割れた茶碗を母に投げた。父は部屋に戻った。母は泣きながら茶碗の破片と、埃が絡まったごはんを床から拾い上げていた。

ワープをしよう

最近、ワープについて考えた。ワープとは、今いる地点から、ある地点へと空間を介さずに移動することである。ここで二種類のワープに分類される。目的の地点へのワープと、ランダムな地点へのワープである。今回は前者について考える。後者は実用的ではない…

空気の海

風が吹くとか、飛行機が飛ぶとか、どういう仕組みか分からないことが結構ある。そういうことを理解する時は、空気の海を想像する。この空間を、空気が満たしているから、浮かぶこともできるし空気の流れも生まれる。そういう非科学的な解釈をしてしまう。

くだもの

僕は兄弟なので、くだものを食べるたびに、昔は弟と半分こにしたり、家族で食べたり、一日数切れずつ食べたりしたものだなと思いながら、今ではくだものをまるまるひとつ、食べてしまう。とても、贅沢な気になる。せいぜい、数百円程度のくだものではあるが…

質問には素直に

質問には素直に答えた方が無難である。分かるならば回答のみを、分からないなら分からないと言った方がいい。分かるけど、正解か分からないから理由をダラダラ述べるという場合や、分からないから曖昧に答えるというのは、かえって混乱する場合が多いのでや…

サービス業であるが故に

フードサービス業界は就活生に聞いてみればきっと、行きたく無い業界トップ3に入ることは間違いないだろう。学生自身、アルバイトをしていて、その業界について少し知っていたりなど、何かと身近なのである。そんなこともあり、全く知ら無い業界に対し、幻…

ジョナサンのフレンチトースト

ジョナサンの数量限定フレンチトーストを食べた。一晩、液に漬け込んだトーストはとろとろで美味しい。また、バニラアイスをトッピングすることも出来る。鉄板で熱々のフレンチトーストに冷たいアイスが溶けるのはすばらしい。メープルシロップをかけて頂く…

音はどうして頭に残ることができるのか

母親の声を頭の中で再生することが出来る。当たり前のことのように感じる。しかし、頭の中には耳も口もついていない。一体何を、再生して、また、どうしてそれは母親の声であると判断しているのか。だいたい、僕が聞いてきた音や声は頭の中のどこに保存され…

下り最大360m

時計の針は、下りの方が早いと感じる。最初は時計の針が重力に従うから、下りの方が早いのかもしれないと考えた。しかし、それでは時計としての役割を果たせなくなる。では、上がりが遅いからその分でぴったりになっているのではないかとも考えたが、そうで…

綺麗な朝

朝起きると、テーブルの上にビールの空き缶が数本と灰皿、その隅に小銭が置いてあった。食事の済んだ皿は片付けられていない。油は白く凝固していた。その全ての匂いが部屋に充満していた。綺麗な朝だと感じた。

嫉妬深く劣等感に苛まれる人

嫉妬深く劣等感に苛まれる人は、賢い人だ。

子供の後ろへ廻れ

人混みの中を進みたいときは、子供を見つけてその後ろを歩けばいい。誰も子供に道を譲っていくから、楽に進める。結局、人間は無意識にヒトを選んでいるのかもしれない。

豆腐屋

昔、夢の中で女を殺したことがある。私は夕暮れ時、和室の真ん中で立ち尽くしていた。窓からは金色の光が差し込んでいた。すると、襖の隙間から女が私を覗いていた。私は急に、この女を殺さなければいけないと感じた。私は自分の部屋のように、机の引き出し…

ドーナツ論考

最近、ドーナツを扱うコンビニが増えてきた。背景に、コーヒーを扱うコンビニが、増えたことがある。ドーナツとコーヒーという組み合わせはアメリカ的で魅力がある。カフェインと糖質の組み合わせは、すばらしい。ここで皆さんに、お知らせしたい。あなたが…

城の崎にて

僕は志賀直哉が好きだ。とくに城の崎にてという話が好きで、たまに思い返す。偶然生きてることもあれば、偶然死ぬこともある。それは、かつていきいきと活動していたものが、まったくの静かになることで、なかなかに受け入れがたい場合もある。偶然生きてる…

偶然を信じる

偶然は信じる方だ、たまたま寄った古本屋でなんとなく気にかかった本は偶然。なにか縁があるのでは無いかと、買ってしまうことがある。たいていは、その後、読むこともなく、押入れの中で積まれたままになっている。偶然を信じることは、日常に少しの塩味の…

ドグラ・マグラより引用

近頃、当大学の学生や諸先生がよく花柳の巷に出入りしたり賭博に耽ったりされる噂が新聞でタタカレているようであるがこれはけっして問題にするには当たらないと思う。そもそも学生学者たるものの第一番の罪悪は酒色に耽ることでもなければ花札を弄ぶことで…

脱法ハーブを選ぶ前に

脱法ハーブを選ぶ前に、葉巻を吸ってみよう。葉巻は脱法ハーブよりも安いのだ。例えば、モンテクリストという葉巻がある。1本約2000円で、およそ20gある。対して、脱法ハーブは大体1g2000円ほど。また喫煙時間は、モンテクリストが1時間ほどというのに対して…

五十音図について

五十音図は日本語の基本ではあるが、そもそも五十音図はどうして出来たのかを教えられたことはないだろうし、そんなことは気にもならなかったかもしれない。だいたい、五十音図とは五十音存在しない。何故なら、重複する音が存在するからである。結論から言…

山上の垂訓について

心の貧しい人々は、幸いである、天の国はその人たちのものである。悲しむ人々は、幸いである、その人たちは慰められる。柔和な人々は、幸いである、その人たちは地を受け継ぐ。義に飢え渇く人々は、幸いである。その人たちは満たされる。憐れみ深い人々は、…

蜘蛛の糸を確保すること

職場に蜘蛛が出たことがある。なかなかに大きな蜘蛛であったので、紙で掴んで外に投げてやった。他の従業員なら殺していたかもしれない。もし、私が死後、地獄へ落ちたのなら、とりあえず蜘蛛の糸を一本確保したことになるだろう。

ジョナサンのパンケーキ

ジョナサンのパンケーキについてまず提供時間の早さから店で焼き上げているものではないと推測。恐らくは冷凍ではないだろうか。食感はかなりふわふわしている。蒸しパンのようで、卵の味が強い。味ははっきり言って、そこまで美味しくない。また冷めると、…

粥有十利

「粥有十利(しゅうゆうじり)」の「利」とはどのようなものか。①色 (体の色つやが良くなり)②力 (気力を増し)③寿 (長命となり)④楽 (食べすぎとならず、体が安楽)⑤詞清辯 (言葉が清くさわやかになり)⑥宿食除 (前に食べた物が残らず胸やけもせず)⑦…

無題

それでは、人びとの憂い、悲しみ、苦しみ、もだえは、どうして起こるのか。つまりそれは、人に執着があるからである。富に執着し、名誉利欲に執着し、悦楽に執着し、自分自身に執着する。この執着から苦しみ悩みが生まれる。(華厳経)— ॐMarie (@rapier1919…

敵わない人

やはり、どんな分野の人間であっても、どんな分野のことをしていても、この人には敵わないなと思う人がいると思います。それは、歳とか地位とか関係なく、むしろ、ある意味では、残酷な形で現れることの方が、多いです。