仏教的な食事について


芸能人の食生活というのはメディアでよく取り上げられている。とても健康的な生活に思える。
健康的な食生活を営むには、それ相応のお金が必要になる。健康な身体は食べた物とお金で構成されているのかもしれない。このように良い物をたくさん食べていた、健康になるに違いないだろう。

僕は仏教を勉強する傍らで、出家者の食生活に非常に興味を持っていた。まず、出家者とはブッダが生きていた時代、紀元前の出家者達のことである。出家者たちは、托鉢により食糧を得ていた。托鉢とは、出家者が鉢を携え、家を周り、食べ残しや余った物などの布施を乞うことだ。
この托鉢にはいくつかルールが存在するが、基本的には1日1回、その日に得た物しか食べてはいけない。また、他の出家者から分けて貰うことも禁じられていた。
つまり、食事は1日1回、その食事についても毎日、満足な量になるかすら分からないという食生活をしていた。
そんな生活の体現者である、ブッダは80歳まで往生し、インド中を歩き回っていた。ただ、仏教教団が大きくなってきてからは、この托鉢についてかなり豪華な食事(硬いものから軟らかいものまで=ごちそう)を出されることもあったらしいので、食事の量や質については大きく向上した。しかし、基本的には1日1食という決まりは守られていた(病人は1日に数回食事をして良いとされていた)。
ブッダという一人の例だけで語るのは説得力に欠けるが、このような一例もあることは、食生活を考える上で踏まえておいても良さそうだ。