無くし物
先日、買ったばかりの物を買い物袋に入れたまま、どこかに置いてきてしまった。鋳物の小さな灰皿である。服を試着した店に置いてきてしまったのか聞いてみたけれども見つからなかった。無くしたことは悔やまれる。
考えてみると、無くし物はどこで無くしたのかということで精神的な消耗が変わる。
家で無くしたら、いつか出てくるだろうと安堵できる。
出て来なければ、外で無くそうが、家で無くそうが同じなのに、空虚なものに精神的な頼りを置いていることに、すこしがっかりした。
灰皿は無くしてしまったが、そんな教訓を得て、またこうして精神的な頼りを試みている。