富士の絵

 

オフィスの窓から遠くの方を毎日眺めているが、実際にそこへは行ったことがない。
そんな場所は多いと思う。電車に乗って車窓から毎日見る場所とか、色々。

いざ、じゃあその場所へ行こうと思うと途中で壁にぶつかって、それが絵に描いた背景画だということに気付いてしまうかもしれない。

行かなければそんなことに気づけないし、行かなければ背景画でも変わりがないということだ。
実は僕の周りの世界は、僕が普段生きている道しか奥行きが無くて、そのほかはただの絵かもしれないと思うこともある。
自分の生きている世界が実はこんなにも狭いものだと気付いてしまうのだ。