承認欲求の包括する条件について

 

承認欲求が包括する条件を整理してみると、承認欲求それ自身がまず自分が認められたいという欲求であることの以前に他者を認める行為であることが言えると思う。つまり、承認欲求が満たされるには、だれに承認されたのか、どのコミュニティの中で承認されたのか、それに依存しているからだ。言い換えれば、自分の承認欲求が満たされた時、少なくともその他者を、自身は、自身と同等あるいは同等以上の位にあると認めている。

数ある欲求の中でも、承認欲求ほど他者に依存するものは無いだろうと思われる。承認欲求を満たしたいならば、他者あるいはコミュニティを大切にしなければならない。自身が、他者、コミュニティを育むくらいの気持ちにならなければならない。認められたいと渇望する側から、認める側へ移行すれば良い。それは、承認を通じて、自身が、その他者へとのつながりを明確にする他、関係性を通じて、そのコミュニティの中に自身が存在していることの表現、強いて言えば、存在の拡大を計れる。これは、或るコミュニティへ参加したい場合も有効に思える。承認を通じて、関係性を表現している行為なのだと。